2025.8/10(サロン・ド・マッスルラボ大森)
Vol.21
題名:魔の山
著者:ジェフリー・ディーヴァー
発行:(株)文藝春秋
2021年9月25日 第一刷
懸賞金ハンター コルター・ショウを主人公とする第2弾ですが、第1弾は読んでいません。
今回は人里離れた谷に研究施設を持つカルトに潜入して証拠を見付けたり人を助けたりしていく話です。
無害な自己啓発グループを装うその集団の真の目的は何か？とあるように普通の会社で働いている人が、気持ちが弱くなった時に巧妙に騙されて入らされるようです。
カルトおよびカルトに類する組織 アメリカ国内で現在活動中の組織は数万とも数十万とも言われると著者あとがきに書かれています。
異常な考え方をする？人間の数も信じられない程いるようなので、当然、政治等にも反映されているといふことなのでしょう。
主人公はサバイバリストの父親から子供の時から生き残るための術を叩き込まれ、自身の趣味もロッククライミングと賞金ハンターで危険な所に潜入するのに向いているように思ひます。
カルトを扱ったドキュメンタリーや本も大量に出版されているとのことですが、この小説を読むとカルトに入ってしまうと内部通報制度や規律違反者への暴力や殺害等が日常的に行われていて、入った後におかしいなと半数は気付いても全く脱出不可能な事が物凄く分かるように書かれています。
作者は一人でも多くの人が騙されない様にと内情を書いていると思ひますので、じっくりと読んで知らないことは知るようにしましょう。
実際の話よりも本当のことがよくわかるように書いている作者だと思ひます。
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